２００８年夏、心身が動かなくなり病院に行きました。腎結石が原因で腎水種になり、尿毒症であと２週間の命と診断されました。そこで自然療法に切り替え、漢方と野菜による食事療法で１０日目に腎水種を解消しました。奇跡的に命は助かりましたが、相変わらず身体は動かず、草津温泉で湯治することにしました。標高１１００mの温泉地で温泉に浸かり、山を歩き、自然に囲まれた高原で３ヶ月ほど過ごすと体が動き始め、心も動き始めました。野菜の力、自然の力に感動し、草津で畑を始めることにしました。と言っても農業の知識も経験もなく、何から手をつけたらいいのかも分かりませんでした。
ただ目の前にある自分よりも背の高い雑草を刈り、開墾する。
土が見えてきて、昆虫が歩いている姿が見えただけで自分に命がある状態に感謝の気持ちが込み上げました。野菜を育てることよりも自分お身体が動くことだけで十分でした。
そんな時に出会ったインド帰りの旅人からトゥルシーのタネを授かりました。２００９年のことでした。
タネを蒔き、水を与えると芽が出て育ち始めました。夏には花を咲かせ甘い香りが辺りに漂って見える景色が明るく輝いているようでした。それから１０年、種を採り、種を撒いてきました。
この１０年間、農業に打ち込んでいると世の中の形がおぼろげに見えてきました。農薬や化学肥料のメリットとデメリット、それに関わる世の中の仕組み。金銭的利益優先社会のおぞましい思想に怒りを覚えながら、自然の仕組みの偉大さに感動し、せっかく授かった２度目の命なのだから心が感じるままに生きてみようと思いました。現在は地球の浄化をテーマに農業を通して活動しています。土壌を浄化して無農薬で作物を育てることで畑に多種多様な微生物、昆虫が増え、鳥や動物がやってきます。野菜を食べられたりすることもありますが、これがあるべき姿かと思えばとても幸せです。大地の上で微生物、昆虫、植物、動物の命が一つにつながることで幸せの輪ができるのだと思います。

今までは家族や友人に飲んでもらっていましたが、泰平さんがうちのトゥルシーと出会ってくださり、お客様の手に渡る機会を得ました。感激しております。
自然の力を感じて頂けますよう心から切に願っております。
（草津高原自然農園サマーホリデイズスカイ　倉持夫妻）